身体の関節が柔らかすぎる子供は要注意!?怪我を招く「関節が緩い」状態とは?

最近テレビや本でもストレッチの方法を紹介しているのをよく目にします。

ストレッチをする事で体の柔軟性が改善し、筋肉のはりや凝りなども軽減します。

ちょっと前から流行っている、ベターっと開脚できたら僕もいいなーなんて思います。

ストレッチがこれだけ世に広まっていると、体が柔らかい事が何事にもいいと思ってしまうと思います。

もちろん筋肉の柔軟性が良いのは非常に良い事です。

しかし!!

体が柔らかすぎる人は、逆に怪我をしやすい場合があります。

え?体が柔らかいっていい事じゃないの???

って思う人は大勢いると思います。今回は体が柔らかすぎる、関節が緩い事が怪我を招きやすいっていう話を書いていきます。

筋肉の柔軟性があるのと、関節が緩いのとでは大きく違う!!

一般に体が柔らかいと言われるのは筋肉の柔軟性がある事を指すことが多いです。

筋肉に柔軟性がある事は非常に良い事です。

そうではなく、関節が緩いという事が大きな問題となります。

関節は動く範囲がある程度決まっています。

足首、手首、肘など、関節の動く範囲は多少個人差はあっても、さほど大きくは変わりません。

通常、関節が動く範囲を超えてしまわないようにストッパーとなっているのが靭帯関節包と呼ばれる組織なのです。

この靭帯や関節包が緩いと、正常の範囲を超えて関節が過剰に動いてしまいます。

それが原因で脱臼や靭帯損傷を招いてしまう恐れがあるのです。

この関節が緩くなってしまう原因としては以下の要因が挙げられます。

  • 先天的(生まれつき)に関節が緩い状態
  • 過去の靭帯損傷などの怪我によって緩んでしまった

以上の2つが主な原因です。

関節が緩い原因① 先天的な要因

生まれつき関節の動きを制動する靭帯や関節包が緩く、可動範囲が異常に広いという事があります。これを簡易的に調べる方法があります。

関節の緩さを調べる方法 カーター(Carter)徴候

「カーター兆候」の画像検索結果

引用:Carter C&Wilkinson Jの5徴候(1964)

上の図の5つの検査によって関節の緩さを検査します。全身性関節弛緩症の評価をする方法です。

  • 親指を手のひら側に曲げて手首に指が付くか

  • 指を反らした時に、腕と平行になるまで反るか

  • 肘を真っ直ぐ伸ばした時に0°を超えて伸びるか

  • 膝を真っ直ぐ伸ばした時に、後ろに10°以上反るか

  • 足首が45°以上後ろに反るか

この5つの内3つ以上当てはまる場合、関節が緩いと評価されます。

関節の緩さを調べる方法② ルースネステスト

「ルースネステスト」の画像検索結果

  • 親指を手のひら側に曲げて手首に指が付くか

  • 肘を真っ直ぐ伸ばした時に0°を超えて伸びるか

  • 膝を真っ直ぐ伸ばした時に、後ろに10°以上反るか

  • 踵を地につけたまま屈んで行き、足首が45°以上曲がるか

  • 踵をつけて両足のつま先を真反対(180°)に向けられるか

  • 背中で指を握れるか

  • 前屈をした際に手のひらがぴったり床につくか

この7つの項目のうち当てはまるのが4つ以上当てはまると先天的な関節の緩さが疑われます。

  • 1つ該当すると1点
  • 手足の場合は片方が該当で0,5点・両側該当で1点
  • 4点以上で怪我のリスクが高いと評価

あくまで検査は一つの目安です
バレエダンサーや体操選手などは日々の柔軟性トレーニングにて、この動作が容易に出来ることもあります。
それはトレーニングによって養われた柔軟性なので大きな問題とならない事もあります。
特に何もトレーニングをしていないのにこの検査に当てはまる場合に先天的な関節の緩さが疑われます

関節が緩い原因② 怪我による影響

スポーツで怪我をした後に、適切な治療を受けなかったり、度重なる怪我により関節が緩くなってしまう事があります。よく見られるのは足首の捻挫後や肩の脱臼後に生じる関節の緩さです。

足首の捻挫後の緩み

足首の捻挫とは靭帯が損傷している状態です。特に損傷を受けやすいのは前距腓靭帯踵腓靭帯と呼ばれるです。これらの靭帯損傷を繰り返すことで足首が緩くなり不安定となってしまいます。

肩の緩み

肩は体の関節の中でも最も不安定な関節と言われます。その理由として、上腕骨と肩甲骨との骨のハマりが浅い事が挙げられます。

肩関節と股関節を比べてみましょう。

写真のように股関節は大腿骨が骨盤にしっかりとハマっています。

比べると肩は非常に浅いハマりとなっています。

イメージ的にはゴルフボールがピンに乗っかっている状態です。ちょっと押しただけでも簡単に転がってしまいますね。

その不安定な肩を安定させるため筋肉や靭帯、そして関節包、関節唇と呼ばれる組織が重要な役割を果たしています。

怪我によりこれらの組織に損傷がある事で、肩が不安定な状態となります。

簡易的に肩の緩さを評価としてはサルカス徴候の有無をみる方法があります。

サルカス徴候

画像引用:運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略

肩甲骨を固定して腕を下方に牽引します。上腕骨と肩甲骨との間に溝が確認できたり、下方への移動が大きい場合陽性となります。

※腕を外に捻る外旋位と内に捻る内旋位で行います。

※外旋位でも陽性の場合は、関節の緩さが強く疑われます。

まとめ

一般的に体は柔らかいに超した事がないという認識が多いように感じます。このように関節の緩さによって体が異常に柔らかい場合は、過剰に動きすぎてしまって怪我を招くことがあります。

そのような場合は怪我の予防のためにストレッチをするのではなく、関節が動きすぎないように筋肉で安定させるような関節周囲の筋力トレーニングが必要となってきます。

スポーツをしている子供の怪我の予防のためにも是非チェックしてみて下さい!!