新人理学療法士へ!これから臨床を迎えるに当たってどう勉強すべき?

理学療法士・作業療法士の国家試験の合格発表が終わりましたね。

晴れて4月からセラピストとして臨床を迎える人おめでとうございます。

「国家試験勉強から解放されたー!!」

って安心するのも束の間、臨床に出ると患者さんと向き合う中でわからない事がたくさん出てきます。

先輩や上司からも

「これからがスタートだから、ひたすら勉強しないといけないよ!」

なんて葉っぱをかけられるかと思います。

実際私も新人の頃は、どのように勉強していったら良いのか、どんなセミナーに通ったら良いのかってよくわかっていませんでした。

私は主に整形クリニックに勤めており、これから10年目を迎えますが、どんな風に勉強をしていったら良いのか、私の経験談を元にお伝えしていきます。

私の新人時代① 〜ひたすらテクニックに走る!〜

1年目の頃、臨床で患者さんと向き合っていてもわからない事が多く、評価、治療ともに大きな壁にぶち当たっていました。

教科書を読んで、とりあえず叩き込んだアプローチをしてみる。

うまくできているのかわからない。

思うような結果が出ない。

でも本書いてあるからとりあえずやってみる。

といった繰り返しでした。

そんな中、先輩が治療で使っていた、ある徒手療法が目にとまりました。

ちょこちょこっと関節に操作を加えるだけで、痛みや可動域に変化を出している!

「うおお!カッコいい!」

「あんなテクニックを身に付けたい!」

新人にありがちなパターンです。笑

先輩が参加していたその徒手療法の練習会に積極的に参加し、コースも受講するなどして、とにかく新人の頃はこの手技を極めようという思いでいっぱいでした。

この手技を極めれば色々な患者さんを治せる!

そう思い込んでいました。

その頃の私が重視していたのは、とにかく結果の出せるアプローチを学ぶという事でした。

その徒手療法を中心に、すぐに変化を出せるようなテクニック重視の勉強会ばかりを選択して参加をしていました。

ちょっとずつ治療で変化を出せる事も増えてきて、変な自信を持ち始めていました。

しかし、良くなる人もいれば、良くならない人もいる。

自分の中では

「まだもっとこのテクニックを磨かないといけない!」

「慢性疾患だから改善しないのも仕方ない!」

といった安易な考えしかありませんでした。

私の新人時代② ~治療・評価の引き出しが少ない事に気づく~

2年目になり担当していた患者さんの申し送りを書いていた時の事です。

特に思うような改善が見られていなかった患者さんの時に

あれ?

うまく書けない⁉︎

何が痛みの原因なのかうまく言葉にできない。。

それもそのはず、

患者さんの病態を、自分の得意なテクニックに当てはめてしか治療していなかったので、細かな評価、原因追求を怠っていたのです。

その時にやっと気づきました。。。

まずは患者さんの病態の原因を追求しないといけない。

なぜそのアプローチを選択したのか根拠がないといけない。

どのような動作で、どのようなストレスがかかる事で症状が起こっているのかを把握しないといけない。

それを導き出すために解剖学、運動学、生理学の知識が必要である。

文章にすると当たり前のことで恥ずかしいですが、新人の頃の私はこのような事がよくわかっていませんでした。

もちろん徒手療法・テクニックも大事!だけどそれだけでは改善しない人いる!

私の新人の頃の体験談だけを聞くと、徒手療法や治療テクニックを勉強する事を批判するようになってしまいますが、そんな気は全くありません。

もちろん治療テクニックは非常に大切です。しかし治療テクニックだけではいけないという事です。

例えば

ドラクエでメラ系呪文だけを極めて冒険をしていくとします。

メラゾーマまで使えれば倒せる敵もたくさんいます。

しかしメラ系呪文が通用しない敵は全く倒す事が出来ません。

その倒せない敵がどのような攻撃なら効果的なのか、敵の性質を見極めないといけない。

そこで武器を装備したり、ヒャド系やバギ系の呪文を覚えていかないといけない。

(ドラクエわからない人、スミマセン。。)

サッカーで例えると、

攻撃はロングボールを放り込む事しかしないとします。

フィジカルで優る場合は、それだけで試合に勝てるかもしれませんが、フィジカルで劣る相手には通用しません。

相手の弱点や空いているスペースを見つけて、時にはカウンターやショートパスを使った攻撃が必要となります。

つまり何が言いたいかというと、

相手の特性や状態に合わせた攻め方が重要!

ということになります。

つまり

患者さんの病態や症状に合わせて、アプローチを選択していく事が重要です。

アプローチを選ぶためには評価して病態を把握する事が重要!

患者さんの症状の訴えを聞いた時にまずすべき事は、なぜそのような症状が起こっているのかを考える事です。

例えば膝の内側が痛いとの訴えがあるとします。

  • 痛みが生じているのは解剖学的にどこの部位なのか?
  • どのようなストレスが加わる事で痛みが生じるのか?
  • どのように動かす事で痛みが強まるのか?
  • 逆にどのように動かす事で痛みが減じるのか?
  • 日常的に負担をかけてしまっている動作はないか?
  • 既往歴はないか?

などなどを考え、それを改善するための方法を選択しなければなりません。

これを考える上で大切なのは、いうまでもなく解剖学、運動学、生理学といった基礎が大切になります。これらを理解して問題となっている事象の本質を捉えて治療を選択する事が重要です。

患者さんの病態から1つ1つ学んでいく

基礎が大切だからといって、解剖学や運動学の本をただひたすら読んでいても、なかなかイメージしずらいかと思います。

有効なのは実際にみた症例をイメージして、疑問に思った事をひたすら調べる事です。

例えば膝を曲げると内側が痛いと訴える症例がいたとします。その原因を考える上では考える事の例として

  • 膝の内側にある組織って何?
  • 痛みを起こしている組織は何?
  • 運動学的にどのように動いたら内側に負担がかかる?
  • 伸ばされる筋肉は?
  • 収縮する筋肉は?
  • パテラ、脛骨、大腿骨はどのような動きをする?
  • 股関節や足関節、骨盤はどのような動きをする?

臨床で疑問に思った事を元に基礎を調べて、次回のリハビリの際に活用するといった方法が一番有効な気がします。

ただ本を読んで、暗記するというより、患者さんの体で疑問な思った事を調べてイメージすると、ただの暗記ではなく1つの引き出しになります。

まとめ

最近のセミナーでは

一瞬で腰の痛みを取り除く方法!

一回の治療で結果を出せるテクニック!

というタイトルを見かけます。内容そのものを否定する気はないですが、全ての患者さんに通用するものではないという事を知っておいてもらいたいと思います。

もちろん、そんなゴッドハンド的な治療で治せたら最高ですが、私はゴッドハンド的な治療はないと思っています。

症状を起こしている本質を捉える事で、多くの症例に応用できますし、視野も大きく広がります。私は新人の頃、徒手療法のテクニックをひたすら磨く事だけを考えていましたが、それだけでは患者さんは良くなっていきません。

偉そうな事を書いてきましたが、10年目を迎える私も毎日臨床で悩みます。

色々評価をしても、原因がわからない事も多々あります。だからこそ、経験年数が増えようが、多くのセラピストは日々学びを続けているのです。

そんな本質が学べるような内容が書かれているオススメ本も以下の記事に紹介してあります。

新人セラピストの皆さん、一緒に切磋琢磨して臨床を楽しんでいきましょう!