私たちセラピストは養成学校にて解剖・運動・生理学を中心に、体の事、病態の事、疾患の事などをみっちりと学びます。その後の臨床においても、常に体の事は勉強を重ねていきます。
このような専門知識はセラピストにとっては当たり前の事ですが、一般の人にしてみるとあまり深くは知らない事ばかりとなります。
一般の人って自分が思っている以上に知らない事が多い!!
って思う事が臨床でもプライベートでも多々あります。
怪我した時の対処法を知らない
最近私のサッカー仲間が、試合中に肉離れ(恐らく?)をしたそうです。
病院とか行ったん?
とりあえずその日の夜、スーパー銭湯にいってよく温めて、ストレッチしといた。次の日もめっちゃ痛かったけど。
これは実際にあった話なのですが、肉離れなので私たちセラピストなら
- 筋線維または筋膜が損傷をしている
- ストレッチで伸張したら損傷が広がる
- まずはRICE処置
といった事が瞬時に浮かび対応できるのですが、私の仲間のように全く知識がないと誤った対応をしてしまう事が普通にあるのです。
普段働いているクリニックで患者さんからもこのような事はよく聞きます。
特に整形外科では温熱療法を置いている所が多いのと、地方の温泉の等に行くと温泉の効能に「打撲」「ねんざ」といった事が書かれているので、なんでも温めるのが良いと思いやすいのではないのかと思います。
このような感じで、急性期はまずRICE処置!という事を一般の人は知らない場面に良く遭遇します。
スポーツをしている子供への間違った対応
私の働いている整形外科クリニックに来た中学生のオスグッド病の患者さんの例です。
以前通っていた別の整形外科でオスグッド病を指摘されたのですが、そこにはリハビリ施設がなく、湿布をもらったのと、安静にするように言われただけとの事。
その後、部活の顧問から「太もものストレッチをひたすらやれ!」と言われたそうで、ひたすら大腿四頭筋のストレッチをしていたそうです。
大腿四頭筋のストレッチをするのはあながち間違ってはいないと思いますが、脛骨粗面には熱感があり、ストレッチをするだけで脛骨粗面の痛みを引き起こしており、ストレッチ後は痛みが憎悪するとの事でした。
急性期やストレッチにより脛骨粗面の痛みが憎悪する場合は原則、ストレッチ禁止です。
その子は股関節や足関節の硬さが目立っており、後方重心となり膝へのストレスを強めてしまっていたので、そこを改善する事が重要でした。
その他にも
- 足の捻挫をしたけど痛みが引いたらそのまま競技復帰をして、半月板損傷を受傷したケース
- 腰椎分離症を放置して部活を続けていて悪化したケース
- 肉離れの治療・リハビリをしないがために再発を繰り返すケース
など未然にセラピストの知識が提供できれば違った状態になった可能性のあるケースに遭遇します。
セラピストの知識をもっと一般の人にも伝える事が重要!!
これまでの経験から、もっと一般に人にもセラピストの知識を伝えていきたい!と思うようになってきました。
私たちセラピストが一般の人と関わるのはそのほとんどが怪我をしてからです。怪我をしてからリハビリをするという流れが当たり前なのですが、その怪我をする前にセラピストとして関わっていき、予防をする事が患者さんにとっても大事なのです!!
自分の体って、生まれた時から一生付き合っていくものです。しかし、義務教育のなかには解剖学・生理学・運動学を学ぶことはありません!
しかし、私は国語、算数、理科、社会の次くらいに大事なのではないかと思っています!(笑)
ならば一般の人にも届くように、セラピストとしてできる情報発信を頑張っていこうと思う今日この頃でした!