走るとすねに痛み!シンスプリントの原因、治療、ストレッチ、テーピングなど徹底解説

中学生から高校生にかけてに多い、走るとスネの内側に痛みが出るその症状。

シンスプリントと言われるスポーツ傷害かもしれません。

今回はシンスプリントについて原因、予防法、ストレッチ、テーピングなど徹底的に解説していきます。

シンスプリントとは?


ランニングなどの運動後に、スネの内側の真ん中から足首の内くるぶし辺りに痛みが出るスポーツ障害です。特に急に走り込みを始めた場合や、練習量が急激に増えた場合に起こりやすいのが特徴です。

正確な診断名は脛骨過労性骨膜炎といいます。特に14~18歳くらいの部活で走り込みが多い子になりやすく、女性に多いと言われています。私も実際にシンスプリントでリハビリをした子は中学生の女の子ばかりでした。

特に中学生になって部活を始めた、体力づくりの時期で走りこむのが増えたというように練習環境の変化によって発症する事が多い傾向にあります。

ふくらはぎにある筋肉がスネの骨膜を繰り返し引っ張る事で生じる骨膜の炎症が主因であるとされています。

シンスプリントの症状

運動痛

初期の症状としては運動後に生じるスネの内側の違和感です。

段々と症状が悪化すると違和感が痛みに変わっていきます。

始めは運動後に痛みが生じているのが主ですが、症状の悪化とともに運動時にも痛みが生じるようになり、スポーツが困難となります。

圧痛

スネの内側を押すと痛みが生じます。

シンスプリントの原因となる骨と筋肉

シンスプリントは脛骨というスネの骨の表面にある骨膜が筋肉によって引っ張られたり、摩擦が生じる事で発生します。

特にスネの付近に付着している前脛骨筋・後脛骨筋・腓腹筋・ヒラメ筋・長母指屈筋・長趾屈筋といった筋肉が硬くなったり、機能不全を起こしているとシンスプリントになりやすくなります。

前脛骨筋(ぜんけいこつきん)

前脛骨筋はスネの前から親指まで繋がっている筋肉で主につま先を上に上げるような足首の動き、背屈という動きに作用します。

スネの前を触りながら足首を背屈させると筋肉が収縮するのを感じられるかと思います。

後脛骨筋(こうけいこつきん)

後脛骨筋はふくらはぎの奥の方にある筋肉で、主に足首を下に向ける底屈という動き、足首を内側に捻る内反という動きに作用します。

シンスプリントではこの後脛骨筋が主因となることが多く、後脛骨筋のオーバーユースによって骨膜へのストレスとなります。

腓腹筋(ひふくきん)

ふくらはぎある筋肉で、主に足首を下に向ける底屈という動きに作用します。

ヒラメ筋

腓腹筋と同様、ふくらはぎにある筋肉で足首の底屈に作用します。腓腹筋よりも深い部分に存在します。

長母指屈筋

足の親指を曲げる筋肉で、腓骨から親指に付いており、足の土踏まずの部分のアーチを支持する重要な筋肉です。

長趾屈筋

足の親指以外の指を曲げる筋肉で、脛骨からそれぞれの指に付いています。長母指屈筋同様、アーチを支持する重要な筋肉です。

ランニングやジャンプ動作はこれらの筋肉が主に働く事にやよって、地面を蹴ったり、着地の際に衝撃を吸収したりするような動きを可能としています。

これらの筋肉が硬くなっていたり、機能不在を起こしていると足への負担が大きくなり痛みの発生に繋がるのです。

シンスプリントの原因は?

先ほどシンスプリントの原因となりやすい筋肉をお伝えしましたが、これらの筋肉に負担がかかりやすい原因を挙げていきます。

●過剰な負担(使い過ぎ・オーバーユース)によるもの

シンスプリントは走ったり、ジャンプなどでふくらはぎの筋肉に過剰に負担がかかる事が原因で発症します。

●地面が硬い場所での練習による負担

地面が硬いと足にかかる負担も増え、結果的に過剰なストレスがかかり発症します

●シューズのクッション性が乏しい

シューズの底が減っていたり、クッション性の乏しいシューズでの練習によって足への衝撃を緩和できずに負担がかかり発症します。

●足首の柔軟性の低下

走ったり、ジャンプの際の衝撃吸収は足首の柔軟性が重要になります。前に捻挫をしていたりすると後遺症で足首の硬くなってしまったりする事も原因の一つに挙げられます。

●偏平足

足の土踏まずが平らな偏平足の人はスネの内側にストレスがかかりやすく発症しやすいと言われています。

●回内足・回外足

踵の骨を後ろから見た時に内側に傾いているのを回内足、外側に傾いているのを回外足といいます。

※回内足の場合

回内足で後脛骨筋がより強く引っ張られやすくなります。
そのため、ランニングを繰り返す事によって後脛骨筋に負担がかかり、シンスプリントを発症させてしまうのです。回内足の原因によるシンスプリントが多く見受けられます。回内足になる原因としては後脛骨筋や長母趾屈筋、長趾屈筋の筋力低下や足首の背屈の動きの硬さなどが挙げられます。

※回外足の場合

回外足ではランニングやジャンプの際のに体重が外側にかかりやすく、外側にある筋肉や骨膜にストレスをかけてしまい発生する事もあります。回外足はふくらはぎにある後脛骨筋やヒラメ筋、腓腹筋の柔軟性が低下しているとなりやすいです。

シンスプリントの病期分類

シンスプリントは症状の重症度によって以下に分類されます。

ステージ1
痛みは軽度で軽い運動により消失する

ステージ2
軽い運動により痛みは消失するが、運動後に再び痛みが生じる

ステージ3
日常生活には支障はないが運動中に痛みが生じる

ステージ4
局所の痛みが常にあり、日常生活にも支障をきたす

初期の段階であると運動には支障がないため、そのまま継続して運動をしてしまいがちです。オーバーユースによって悪化していってしまうので早めに治療をする事が大切です。

シンスプリントの予防法・改善法

シンスプリントの原因として先ほど挙げた筋肉の硬さや筋力低下が挙げられます。

以下にその筋肉のストレッチ方法、マッサージ方法、筋トレ方法をお伝えします。

ストレッチ方法

前脛骨筋

足首を持ち、下に向けて伸ばします。親指を曲げるとより効果的に伸ばせます。30秒以上、スネの前あたりが伸びている事を感じながらストレッチします。

腓腹筋・ヒラメ筋・後脛骨筋

伸ばす方の足を後ろに引いて踵が離れないようにして前に体重をかけていきます。

つま先を真っ直ぐ向け、膝を伸ばしたままだと腓腹筋を重点的に伸ばせます。

つま先を真っ直ぐ向け、膝を曲げて伸ばすとヒラメ筋を重点的に伸ばせます。

つま先を外に向けて膝を曲げて伸ばすと後脛骨筋を重点的に伸ばせます。

30秒以上、ふくらはぎが伸びている事を感じながらゆっくりとストレッチします。

足の裏のストレッチ

足首を上に反らした背屈位として、足の裏を指で圧迫しながら足の指を反らしていきます。

壁などに足の指の腹を当てて反らすのも効果的です。

マッサージ

テニスボールを使用して圧迫しながら上下左右にほぐしていきます

前脛骨筋

スネの骨の外側をテニスボールでマッサージします。

後脛骨筋

スネの骨の内側をテニスボールでマッサージします。

腓腹筋、ヒラメ筋

ふくらはぎをテニスボールでマッサージします。

長母趾屈筋、長趾指屈筋

足の裏をテニスボールでマッサージします。

筋力トレーニング

前脛骨筋

足の指を曲げた状態で足首を上に挙げる事で前脛骨筋を働かせる事ができます。

後脛骨筋・腓腹筋・ヒラメ筋

立った状態でつま先立ちをする事でこれらの筋肉を鍛える事ができます。

後脛骨筋

    

足の裏を内側に向けるように捻る動きを繰り返す事で後脛骨筋を選択的に鍛える事が出来ます。

足趾の筋力トレーニング

  

足の指をグーパーする事で足趾の筋力トレーニングが出来ます。

この時は指を根本から曲げるようにして土踏まずを浮かせるように意識すると効果的です。

テーピング

伸縮性のあるキネシオロジーテープ、またはキネシオテーピングを使用します。

※タイツの上から張っていますが、実際は直接肌に張ります

テーピングは2本用意します。

1.くるぶしの下から膝下までの長さ

2.外くるぶしから内くるぶしまでの長さ

①足首の外側を浮かせた状態にして、内くるぶしの下からスネの内側に沿って貼っていきます。この時はテープを引っ張り過ぎず、シワが寄らない程度にして貼っていきます。

②外くるぶしから少しテープを引っ張り踵が内側に向くようにして内くるぶしに向かって貼っていきます。

  

完成です。

サポーターやインソールも有効

大会が近かったり、どうしても練習が休めない時などはサポーターやインソールの使用も有効です。筋肉の働きをサポートしたり、負担を軽減させたり、足のアーチ機能を補うような物がオススメです。

ふくらはぎの筋肉の負担を軽減させる機能のあるサポーター

by カエレバ

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踵の衝撃を軽減させるインソール

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足のアーチをサポートするインソール

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まとめ

  • 学生に多いスネの痛みはシンスプリントと呼ばれる骨膜の炎症である事が多い
  • オーバーユースが原因となるため痛みが続く場合は安静にする事が大切
  • スネの骨周囲の筋肉が硬かったり、筋力低下があるとシンスプリントになりやすい